器具選定には、いくつかの基準を設けて選びます。
弊社のLED照明器具選定の優先順位
① 器具重量 ・・・ 現状の鉄塔の架台に設置しても問題ない重量であることが第一条件。ここから始めます。
② 出力(パワー) ・・・ 水銀灯やメタルハライドランプに置き換えられ、相当の照度が確保できる出力を有する器具。
③ 配光角度 ・・・ LED照明は指向性が強いため、照射距離やひかりの広がりを考える必要があります。また、起伏や傾斜が伴うため、平面だけでの設計は失敗に繋がります。そのため、配光角度のバリエーションの豊富さが求められます
④ 電源ドライバー ・・・ LED照明は電子部品の集合体です。そのため、ノイズによるチラツキや不点灯を伴うリスクもあります。リスクを軽減するために電源ドライバーの制度や製造メーカーを調べます。鉄塔に近い位置に設置した場合、リフトのモーターから発生するノイズがケーブルを伝わって伝搬します。ノイズ対策は重要な検討項目です。
⑤ 価格 ・・・ 安いにこしたことはありませんが、上記の項目を検討したうえで総合的に検討します。
⑥ サージ対策 ・・・ SPDサージプロテクター。照明柱毎に設置するか、器具毎に設置するか。性能により金額の幅があります。メーカーによってはサージ対策内蔵器具も販売してます。
⑦ 電圧 ・・・ 通常400Vの電圧の施設がほとんど。それに対しLED照明は240Vまで。ダウントランスの設置工事が必要。メーカーによっては400V対応の電源ドライバーもあるが、器具とのマッチングが取れるかの課題もある。マッチングが取れなければフリッカー等の障害が出る。
⑧ グレア ・・・ 取付位置と角度によってはグレアが生じる。が、スキーは一定方向への滑走が基本の為、グレア対策の優先度は低くても良い。
⑨ 演色性 ・・・ ナイターゲレンデの華やかさを演出するには演色性を考える必要はある。従来光源に比べるとどのLED照明を使ってもそこそこの演色性は担保されると考える。 演色性と合わせて演出照明を考えた方が楽しいと思う。
⑩ 器具形状 ・・・ 「ズンドウ」な器具は積雪の原因になり、雪の重みで頭が垂れたり、融けた雪が固まり凍ってしまうリスクもある、出来るだけ平らな器具を選定する方が、積雪に対するリスクを回避できる。
⑪ 融雪 ・・・ 器具前面に付着する雪が融けるか否かは重要なポイント。LED照明は、光に熱が乗らない為、光源と器具前面の距離があると、器具前面は冷たいままである。器具とすれば優秀でも、スキー場照明では使い物にならない。
⑫ 保証内容 ・・・ 近年はどこも3年保証になってきているが、保証内容は細かくチェックする必要がある。不具合の器具は無償対応するが、工事はそちらで・・・と言うところも。脚立に乗って交換する工事ではない為、工事費用も責任もって対応してもらいたい。
⑬ メーカー信頼度 ・・・ ここは重要なポイント。一部の海外ベンチャーは、売ることを優先し価格を下げたり、過剰なサービスを展開する。しかし、売りっぱなしの傾向が強く、故障などのトラブルが発生した時こそメーカーの信頼度が問われる。納入実績や会社の体質を見極めることが必要。
2018年1月現在。既存照明の代替えが可能な照明メーカーは3〜4社。その中からゲレンデの現状やその他の事情に合わせてご提案を致します。
器具の選定依頼は
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