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スキー場用LED照明の撤退相次ぐ

過酷な条件が災い?

8年前からスキー場用に適した各社の照明器具のテストを繰り返しています。ほとんどがベンチャー企業ですが、優秀な器具なのに、採用したのに、スキー場から撤退するメーカーが続出。

 

 

 

 

 

 

何故か? どうやら、①照明器具の取り付け角度 ②日本のスキー場独特の環境にその原因があることがわかってきました。

一つ目の角度。

スキー場のナイター照明は照明柱から比較的近い位置を照らすため、照明の向きを下向きに調整する必要があります。そのため、熱逃げのために設けたフィン(ヒートシンク)に水が溜まることが多い。積雪に伴い融雪され溜まった水は営業時間終了とともに急激に冷やされ短時間で凍ります。その際に、急激な温度変化から金属の伸縮により、ネジの部分から水分が吸い込まれ、器具内部に水分が入り込む。これが器具の不具合の原因と思われる。

二つ目の環境。

湿気の多い日本のスキー場独特の環境下が電源部に及ぼす影響。これは、器具本体の問題の他に電源ドライバーの不具合に起因するもの。電源ドライバー自体はIP67の防水性能を満たす基準で販売している。しかし、上記同様に金属部の急激な温度変化によりブッシュ(配管接続部品)の伸縮から水分が電源内部に吸い込まれる。これが電子機器の故障に影響を及ぼす。

これを回避するためには、防水性能を有する電源ドライバーもプルボックスなどを設置しそれに格納する。このことで、直接風雪風雨から水分の入り込みを防ぎ電源を守る。

一つ目は器具の問題。二つ目は電源の問題。

しかし、この二つの問題を正確にクリアーすることなく、不具合の報告に疲弊し撤退を決めるメーカーが続出してきた。不具合の原因がわかったからこそ撤退を決めたメーカーもある。前者は逃げ切り型。後者は愚直なほど真摯に取り組んだ結果問題点を見つけ出し対策を施したが、需要の少ないスキー場ナイター照明に営業の力を注ぐ価値を見出せなかったのかもしれない。

今後は・・・

メーカーに求める条件は、①着雪がしにくい形状 ②着雪した雪が熱で融雪できる器具構造 これが必須条件。他に、③照明設計できる器具配光 ④メーカーのアフターフォロー(ここも重要)⑤電源ドライバーは別置型。そして、⑥価格 ⑦営業の裁量。

これを満たす照明メーカーは少ない。もしかすると、今、(2022年現在)私が推奨する器具メーカーに施工時注意する条件を満たすことで大幅な器具の寿命を伸ばすことが出来るのかもしれない。

いずれにしても、メンテナンスの範囲で現在の水銀灯からLED照明に置き換えることを検討している際には、一度弊社にご相談下さい。

推奨メーカーと施工時に気を付ける項目をお伝えします。

気になる方は、下記のお問い合わせフォームから

 

実験を行ったメーカー

約10年前から始まったスキー場ナイター照明の各メーカーLED営業

T-NET-JAPAN、三菱化工機、四国電力、小糸製作所、ステラージア、日動工業、スリーエム、ルミア、岩崎電気、Panasonic、他気になるベンチャー数社。

私が知る限りの2021年現在まで各スキー場への導入実績があるメーカーは、 続きを読む 実験を行ったメーカー